労働条件明示のルールが変更されます①

労働基準法施行規則、有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準の改正に伴い、
令和6年4月1日以降に締結される労働契約について、新たな労働条件明示のルールが適用されます。

変更となるルールは次の通りです。

「2024年4月からの労働条件明示のルール変更 備えは大丈夫ですか?」(厚生労働省)(001156048.pdf (mhlw.go.jp))を加工して作成

モデル労働条件通知書

今回は、「1.就業の場所・業務の変更の範囲」、「2.更新上限の有無と内容」について
新しく公開されたモデル労働条件通知書(001156118.pdf (mhlw.go.jp))を参考に確認していきます。


労働条件の明示とは?

使用者は、労働契約を締結または更新をする際、労働者に対し、
賃金、労働時間その他労働条件を明示しなければなりません。(労働基準法第15条第1項)

上表①~⑥(昇給は除く)は、必ず明示しなければならない事項で書面の交付による明示が必要です。
⑦~⑭は、会社が定めをした場合に明示しなければならない事項です。
※尚、労働者が希望した場合は、電子メールの送信等により明示することもできます。ただし、書面として出力できるものに限られます。

パートタイム・有期雇用労働者については、上記の明示事項に加え

①昇給の有無
②退職手当の有無
③賞与の有無
④相談窓口

について、書面による明示が義務付けられています。


ここからは、改正内容を確認していきます。

1.就業場所・業務の変更の範囲の明示

使用者は、令和6年4月1日以降に締結する労働契約から、雇い入れ直後の就業場所及び従事する業務の内容に加えて、
その変更の範囲を書面で明示する必要があります。

 ・「就業場所及び従事する業務」とは、労働者が通常就業することが想定される
  就業の場所と、労働者が通常従事することが想定される業務のことを指します。

 ・「変更の範囲」とは、契約期間中に通常命じる可能性がある就業の場所及び
  従事する業務の範囲であり、他部門への応援業務や出張等による就業場所の変更等、
  一時的・臨時的に生じた業務や就業の場所の変更は含まれません。

厚生労働省のパンフレットでは、4つのケースごとに具体的な記載例が記載されています。
下記は、記載例をモデル労働条件通知書へ記載したものです。

その他の記載例についてはパンフレットp.4~p.6をご確認ください。


2.更新上限の有無とその内容の明示

有期労働契約の締結と契約の更新のタイミングごとに、更新上限がある場合は、その内容の明示が必要になります。

 ・「更新上限」とは、有期労働契約の通算契約期間または有期労働契約の更新回数の上限を指します。

①契約更新回数「3回」の場合

②通算契約期間「4年」の場合

また、契約締結当初になかった更新上限を設ける場合や、
更新上限の通算契約期間を短縮する、更新回数を短縮する場合は、
使用者はあらかじめその理由を労働者に説明しなければなりません。

・「あらかじめ」とあるように、更新上限の新設や短縮をするのタイミングで説明をする必要があります。

・「更新上限の短縮」とは、契約当初では4年の通算契約期間だったものを3年に短縮する。
 また、更新回数の上限が3回だったものを2回に短縮する。等が該当します。

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