連載【第2回】育休のギモン解決!-男性も育休を取れるの?-

query_builder 2025/06/03

【連載 第2回】「男性も育休を取れるの?」——答えは、Yes!


前回は「育休ってどんな制度?」をご紹介しました。


今回は、


「男性も取れるの?」

「最近よく聞く“産後パパ育休”って何?」


という疑問に答えていきます。



■ 「産後パパ育休(出生時育児休業)」とは?


令和4年10月の法改正によりスタートしたのが、「出生時育児休業(通称:産後パパ育休)」です。

これは、通常の育休とは別に取得できる新しい制度で、子どもの出生後8週間以内に、最大4週間(分割して2回まで)取得可能です。

事前の申出期限も「原則2週間前」と緩和されており、より柔軟な利用が可能になっています。



【ポイントまとめ】

項目 内容
対象者 子の出生後8週間以内に取得する従業員
取得期間 最大4週間(2回に分けて取得も可能)
就業可能 一部、労使協定に基づき働くことも可能
申出期限 原則2週間前までに会社へ申出が必要

※制度上は母親でも取得可能ですが、実際には父親が活用するケースが一般的です。



■ 通常の「育児休業」との違いは?

項目 産後パパ育休 通常の育休
タイミング 出生後8週以内 原則1歳まで(最大2歳まで延長可)
回数 2回に分割可能 2回まで分割可能
就業 一部就業可 原則不可


「産後パパ育休」は、出産直後の家庭を支えるために設けられた制度であり、

「通常の育休」は、子どもが1歳(最長2歳)になるまでの継続的な育児参加を想定した制度です。

両者は併用も可能で、例えば「まず産後パパ育休でしっかりサポートし、その後に通常の育休で長期的に関わる」といった使い方もできます。

家庭の状況や働き方に合わせて、制度を柔軟に組み合わせられるのが今の育児休業制度の特徴です。



■ 男性が育休を取るメリットって?


この時期に父親が家庭にいることで得られるメリットは、想像以上に大きなものです。


1.家庭での絆を深める

出生直後の育児は、親子の絆を築く大切な時期です。

この時期に父親が積極的に関わることで、子どもの成長に良い影響を与えるとともに、夫婦間の協力体制も強化されます。


2.母親の負担軽減

出産後の母親は、身体的・精神的に大きな負担を抱えています。

父親が育休を取得し、育児や家事を分担することで、母親の回復をサポートし、家庭全体の安定につながります。


3.職場での理解と協力の促進

男性が育休を取得することで、職場内での育児に対する理解が深まり、柔軟な働き方やチームワークの向上が期待されます。

また、業務の属人化を防ぎ、組織全体の生産性向上にも寄与します。



■ まとめ


育児休業は、男性にとっても「育児に参加するための土台」となる制度です。

産後パパ育休を活用すれば、仕事と家庭の両立にも柔軟に対応できます。

「取りにくい雰囲気」や「収入の不安」は、制度やサポートを知れば少しずつ解消できます。


次回は、実際に育休を取った人の声と、取得までのステップをご紹介します。

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